文節分けの執筆・校閲力テスト ◆国語教材の執筆者・校正者向け

以下の設問は、中学3年生向けの国語教材を想定して作ったものですが、解説の内容が好ましくありません。
文節分けが理論的に理解できるよう修正してください。(文字数は自由です。)

 次の文は、いくつの文節から成り立っているか。漢数字で答えよ。
近所の公園で子どもたちが元気に遊んでいる。

解説 「近所の/公園で/子どもたちが/元気に/遊んで/いる。」 に分けられる。間に、「ネ・サ・ヨ」などを入れて、自然に切れるところが文節の切れ目になる。


修正例を見る

■修正例
2文目を「一文節には、自立語が必ず一つだけ含まれる。」に書き直す。

ここで引っかかってほしいのは、「ネ・サ・ヨ」の説明です。
品詞を習っていない低学年向けの方便だろうと思いますが、「遊んでいる」を「ネ・サ・ヨ」で切るのは自然とはいえません。(形式名詞、形式形容詞の場合も同様です。)
これは中3の教材なので、当然「自立語」は学習済みのはずです。
したがって、ここでは「ネ・サ・ヨ」よりも「自立語」をベースにして解説するほうが望ましいといえます。
“文節の初めは自立語(=自立語の直前で切れる)”という内容を加えてもよいでしょう。
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